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平成26年度 岡山県子どもの読書活動推進連絡会実施報告

テーマ

「本を読むことから遠ざかっている中高校生へのアプローチ」

日 時:平成27年2月5日(木)13:00~16:00
場 所:岡山県立図書館2階 多目的ホール
参加者:70名
     公共図25名
     学校36名(うち高校14名,中学校18名,小学校4名)
     ボランティア5名,教育委員会など4名
主 催:岡山県教育委員会

概要

①岡山県における子どもの読書活動推進について 岡山県教育庁生涯学習課

 平成25年3月策定の『第3次岡山県子ども読書活動推進計画~おかやまどんどん読書プラン』では、「未読率の減少」を目標としている。昨年度作成の『おもしろ読書事典』は、小中学校各学級および図書館へ配布しており、クイズや自校の事典を作成など、その活用事例を紹介。今年度中に県生涯学習課ホームページに掲載予定なので活用してほしい。

②子どもの読書活動優秀実践校・団体の取組発表(H26文部科学大臣表彰)

備前市立吉永中学校     図書館司書 中磯直子 氏 【当日資料はこちら
 読書まつりを中心に吉永中学校における図書館利用促進の取組が紹介された。特に動画で紹介された「謎のレンジャーのおはなし会」では、当日まで誰が登場するか秘密にするなど、先生方が関わることで子どもたちの読書意欲が一層高まっている。マスコットキャラクターよももん&レンジャーグッズの活用や、入学前の児童へのアプローチとして、新1年生へ入学の日に図書館をアピールする手書きメッセージ入りしおりをプレゼントするなど、小学校から中学校へ移行する子どもたちの図書館利用について配慮されている。


岡山県立西大寺高等学校
  教諭 水田清志 氏
 多彩な行事で図書館活性化と題し県立西大寺高等学校における取組が紹介された。もっと生徒が来館したくなる図書館にという思いから、コラムリーディング、百人一首大会などを長年継続、西高30選の取組や生徒と先生方によるライブラリーコンサートやビブリオバトル、大型スクリーンを設置して校内活動の紹介など全校を挙げての多彩な取組がある。被災地の高校図書館とのコラボ展示や、地域の公共図書館での展示活動など学校外と連携した取組は、図書館を通じて生徒に新たな視点と経験を与えるものとして、参加者にとって参考になることが多くあった。
参考:『学校図書館』2015.2(通巻772)94ページ いきいき学校図書館


おはなしグループモモ(岡山市)  代表 河合あつ子 氏 【当日資料はこちら

 岡山市のおはなしグループモモの活動について紹介された。メンバーはモモ以外にも他のところでさまざまなボランティア活動をしており、図書館や書店など地域のさまざまな場で子どもの読書活動を継続している。現在中高校生へ直接おはなしをする機会はないが、幼少期におはなしを聞いたり、図書館に親しむことで、たとえ中高校生の時期に本を読むことから離れても、いつか再び戻ってきてほしいという思いで活動をしている。おはなし「アナンシと五」の語りを披露され参加者も楽しんだ。

③事例紹介

「書評漫才(SBR)グランプリの取組」  【当日資料はこちら
 大阪市立中央図書館 利用サービス担当 AV・ヤングコーナー担当  和田充洋 氏

 大阪市立中央図書館における書評漫才グランプリを中心にヤングコーナーの取組が紹介された。冒頭に動画で高校生コンビによる「書評漫才」が流れ、笑いとともに本を読みたくさせるネタのレベルの高さにまず驚かされる。発案から今年第3回まで開催した裏話では、読書する生徒を増やすために、アンケートで要望の多かったお笑いコンテストを図書館にふさわしい形で開催すべく、ビブリオバトルなどを参考に企画を練ったこと、審査員には公務員漫才師や演芸評論家を依頼、広報はイメージ動画を作成したり、芸人養成学校や放送関係の専門学校へPRしたことなど苦労話が披露された。図書館を利用しない層への働きかけは功を奏し、参加者は年々増加している。最近は書評漫才に取組む小学校も増え、学校へ出前授業に行くなど更なる進化発展を続けている。お笑いと本の紹介を融合した大阪らしい新しい取組に、参加者も大いに刺激を受けた。
  参考:大阪市立図書館「ティーンズのページ」はこちら!

④グループワーク

 4人1組になり、席移動しながらさまざまな人と対話することで、多様なアイデアを出し合い、具体的な手法を考えた。探求テーマは①対象である「中高校生」に対するアプローチを考えるときのポイントは何か?どんな視点が必要か?②具体的な手法。過去や現在やっていること。事例として知っていること、そしてやってみたいこと、できたらいいなと思うこと。(以下、一例を紹介。)

①対象である「中高校生」に対するアプローチを考えるときのポイントは何か?どんな視点が必要か?
〇中高校生の興味・関心を知る。聞く。⇒生徒と対話。新聞記事、テレビ、ニュース等。
〇“旬”なもの。新鮮で魅力的に。流行に敏感。〇マンネリ×。〇メディアミックス。
〇アンテナに引っかかるような仕掛が必要。
〇中高校生が「知れば得をすると思うこと。」に目を向ける。
〇授業。行事。〇部活。〇進路。将来。〇知識。
〇中高校生の興味、授業などから、プラスアルファの提供。関心を広げる活動。
 未知の領域を提示。
〇大人目線のアプローチでは受け入れにくいみたい。押しつけは×。
〇ハードルが低く、親しみやすい、おもしろい。〇楽しい、わかりやすい。
〇誰でも入っていいところという意識。
〇恥ずかしくない。〇友だちと一緒に。〇癒し空間。〇おしゃべりしながら。
〇親しくなることが大事。名前で呼ぶ。日頃からあいさつ、会話を心がける。
〇ある程度好みがかたまってきているので、まずは好きなジャンルから入り、
 そこから他のジャンルを紹介する。
〇本に対する苦手意識をなくせるようにする。
〇自分に合った本を探すことができるようにする。
〇相手の気持ちを尊重。時間をいただきますの気持ち。
〇忙しい。勉強や部活などのスケジュールを把握。
〇興味を引くPR。目を引くPOP、展示飾り。〇web、SNS活用。情報発信の多様化。
〇イベントなら参加しやすいかどうか。
〇読書のきっかけになるものは何かを考えている。〇読書≠小説。
〇困ったとき、図書館はヒントを見つける場所。
〇先生方にも働きかけが重要。〇司書⇔利用者だけでなく、先生を巻き込む。
〇まず生徒を来させる取り組み、イベント。
〇図書館で出会って、本を通じて交流する。〇本以外の企画。
〇公共図書館は学校とは違う意味で来ている。
〇公共図書館では中高校生の現状把握をできにくい。
〇公共図書館と学校図書館の行事をうまく連携して、できることや持っているものを情報交換、
 助け合う。
〇進級や学校が変る際の段差をなくす。(少なくする。)
②具体的な手法。過去や現在やっていること。事例として知っていること、そしてやってみたいこと、できたらいいなと思うこと。
〇口コミ。友だちや先輩からの紹介。〇同世代からのおすすめ。〇先生のおすすめ本。
〇ネット等で調べる。
〇図書委員を動かす。〇好きな本アンケート。〇好きなフレーズを探す。
〇本やマンガの名言をしおり裏に載せる。
〇名作をすすめるために、表紙を生徒に描いてもらう。
〇MY図書カードを作ろう。(生徒にオリジナルの図書貸出カードを作成してもらう。)
〇コーナーをつくる。〇ドラマ化・映画化した作品。〇本屋大賞。〇部活に関する本。
〇試験に出た本(勉強本)。 〇中高校生が活躍するミステリー。
〇食に関するもの(ごはんやおやつ)つくった写真、顔写真つきで紹介。
〇新刊コーナー。〇岡山県ゆかりの作家。〇ベスト10ランキング。〇いろいろなテーマで。
〇お試し立ち読みコーナー。(中学生は立ち読みは好き⇒廊下や階段スペースに展示。)
〇内容がわからないと手にとってくれない。⇒内容を少しわかるようにPOP。
〇こまめに知らせる。〇ポスター、図書館だより、新刊案内、掲示物の充実。
〇カフェボード〇掲示板 〇SNS
〇配達する。校内で移動図書館。返却BOX。教室に置く。〇行事の写真を図書館に展示。
〇図書館を講演会やコンサートの場に。
   ⇒図書館に来てもらう。図書館に興味を持ってもらう。こんな本があるんだ。
〇図書館キャラ作成。〇クイズ。くじ。
〇本の福袋。生徒が選んだ本を生徒が福袋にして貸出。 〇本の読み聞かせ。
〇団体貸出。〇学級文庫(いつも読みたい本がある状況)〇職場体験(チャレンジワーク)
〇本の紹介、ブックトークは笑いや緩急をつける。
〇表紙とあらすじをまとめたものを持って行く。 〇生徒による紹介。生徒同士の紹介。
〇読書ボード。〇おすすめポイントの紹介ブックin図書。〇読書郵便。
〇授業の中で本を紹介。国語の授業でビブリオバトル。
〇ミニビブリオバトル(時間3分で本の紹介) 〇ビブリオバトル×アウトドア×ゲーム・競争。
〇書評漫才。 〇ポイントカードで景品。(雑誌ふろくとか)
〇何か特典をつけて本を貸し出す。 〇読書LHRの活用。〇学校行事と連携した取り組み。
〇学年集会で本の紹介。
〇担任、教科担当等教職員による本の紹介や授業等での利用。(本、図書館)
〇先生へ授業提案。
【公共図書館から】
〇公共図書館YAコーナー。おすすめ本のリスト作成・展示。リストはホームページにアップ。
〇職場体験の子どもたちにPOPを作ってもらい、コーナー展示。ブログにアップ。
〇学校へ図書館からたよりを出す。中高校生向けのだよりを毎月発行。
〇出張読み聞かせ。
〇相談しながら勉強できるスペース。軽食OK。(オープンスタディスペース)
〇高校生による図書館パンフレットの作成。
〇YAコーナーの自主運営。
【連携して】
〇中学・高校の学校司書の連携。学校図書館と公共図書館の連携。
〇人気の本を教えたり、図書館のチラシ等配布。
〇公共図書館と学校でスタンプラリー。景品も。
〇図書委員会交流会。〇ライブラリーコンサートなど連携イベント。
〇プロの講師を招いてPOP作り。〇地域の書店と連携。 〇コラボして展示。
〇高校図書委員の出張テーマ展示。〇公民館、高校、公共図書館での連携イベント。
〇図書館のおはなし会に地元高校生が出演。(うた、読み聞かせ、ゲームなど。)
〇公共図書館のビブリオバトルに参加。(地域の中高校生対象イベント。)
〇公共図書館の本をインターネット予約で学校受取できる。
(公共図書館と学校図書館のシステム連携)
〇地域の方を講師に仕事の紹介。
〇ボランティアが朝授業前に読み聞かせ。(「おかえしのおかえし」は中学生に喜ばれた。)

(お問い合わせ)   岡山県立図書館 図書館振興課 図書館支援班
          TEL 086-224-1286  FAX 086-224-1208