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明治150年記念講座
 「知ってる?岡山の近代化遺産」開催のご報告

開催日時

平成30年3月3日(土) 14:00~16:00

会場

岡山県立図書館 2階 多目的ホール

対象

一般の方

参加者

134名

講師

小西 伸彦 氏 (吉備国際大学准教授)

内容

 今年2018年は明治元年(1868年)から起算して満150年の年に当たります。明治150年を記念した本講座では、岡山県内の近代化遺産(近代化産業遺産などとも)について多数の写真や事例などをもとに解説いただきました。
 近代の定義は難しいが日本史では明治維新から太平洋戦争終結までを言うのが定説であり、近代化遺産とは、軽工業から重工業へと発展していく流れの中で築造された産業・交通等に関わる文化遺産群であるとのことでした。
 個々の近代化遺産を列挙するだけではなく、それぞれの遺産が軽工業から重工業へという産業の発展や時代の流れ、人や物とのつながりがあったことなどと関連付けて解説いただきました。例えば、岡山の明治の2大土木事業は、児島湾干拓と宇野の築港であり、児島湾干拓により農地ができると、最初は塩分により稲が作れないので綿花とイ草を作り、綿紡績や錦莞莚(磯崎眠亀)が発展したのはそのためであり、陸路である鉄道だけでは物流が限られるので、宇野港により海運を発展させるようにした、などです。
 また、製鉄の砂鉄を取るために山を崩し、火が必要なので木も切ると土砂が川に流れて川底に積もり洪水や下流の漁業問題が発生する(そのため河川や治水の工事事業などが行われる)、銅の採掘や製錬には亜硫酸ガス等の有害物質が出て公害が発生するなど、産業の発展と公害・環境汚染などは表裏一体の関係にあり、近代化遺産を語る上で負の側面は避けて通れない問題であるとの説明もありました。
 最後に2017年6月放送のNHK『ブラタモリ』(倉敷編)に関連して、倉敷の街並みは従来の白壁の町と、モダニズムの巨大建造物とのせめぎ合いを経て現在の姿が形作られているが、背景には人の歴史や思いが隠れていて、それらを学ぶことが近代化遺産を学ぶ上での醍醐味であり楽しさではないかとのヒントで講座を締めくくっていただきました。

 当日申込も含め、多くの参加者があるなど、関心の高さがうかがえた講座でした。アンケートでも今回の話を何回かに分けてゆっくり詳しく聞きたい、(平成30年度に予定する小西先生の)交通や鉄道に関する講座にも期待している、といったご意見が多数見られました。

 なお、講演に先立ち、当館職員が郷土資料部門で行っているミニ展示「知ってる? 岡山の近代化遺産」や1階エントランスでの企画展示「明治の文化~コトバ、暮らし、ものづくり~」の紹介などを行いました。


(お問い合わせ) 岡山県立図書館 サービス第二課 郷土資料班
  TEL 086-224-1286  FAX 086-224-1208