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岡山県立図書館とことん活用講座特別企画 「朝鮮通信使と岡山」

日時・会場・講師・参加者数

講座の様子1

日時・会場

平成24年10月14日(日)14:00〜16:00
岡山県立図書館2階 サークル活動室

対象

一般の方(子ども同伴可)

参加者数

59名

講師

 「対馬宗家文書と朝鮮通信使記録」  講師: 吉田 えり子氏 (ゆまに書房編集部)
 「朝鮮通信使と岡山」           講師: 田村 啓介 氏 (岡山県立博物館館長)

講座の内容

  最初に、吉田氏より「対馬宗家文書と朝鮮通信使記録」についてご講演いただきました。対馬宗家文書は、対馬藩庁、倭館(朝鮮釜山)、対馬藩江戸藩邸の3か所で作成された、約12万点もある膨大な資料です。現在は九州国立博物館、長崎県立対馬歴史民俗資料館、韓国国史編纂員会、国立国会図書館、東京大学史料編纂所、慶應義塾三田メディアセンター、東京国立博物館の7か所で保管されています。吉田氏は対馬宗家文書の重要性を力説されるとともに、文書の記録を引用されながら国際色あふれる朝鮮通信使の旅の様子を語られました。
 次に、田村氏より「朝鮮通信使と岡山」についてご講演いただきました。江戸時代の朝鮮通信使は、約200年間に12回日本を訪れ、そのうち9回が牛窓に立ち寄っています。通信使は、「信(よしみ)を通わす使者」とされ、正使・副使・従事官をはじめ、学者、文人など約1000人が随行しました。壮大なスケールの通信使が、釜山から対馬を通り、赤馬関や鞆の浦、牛窓に停泊しながら瀬戸内海を通り抜け、大坂の淀川を通って、淀から江戸に向かいました。その往復には、半年、長いときには11ヶ月もかかったとされています。当時、日本の一般民衆は通信使と直接かかわることはありませんでしたが、学者や役人が「漢字」を使って通信使の文化人と交流をしたと言われています。田村氏は、当時の瀬戸内海の状況、古代から近世にかけて海上の要衝であった牛窓、通信使を接待した岡山藩、宿舎として利用された本蓮寺などについて、特に詳しく説明されました。また、通信使の歴史と関係が深い資料として、絵図「朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図(延亨5年)」、岡山大学池田家文庫が所蔵する岡山藩の接待に関する記録、「槎路勝区図(韓国国立中央博物館)」「御茶屋絵図」などの絵図や文献の説明をされました。
 文献や絵図を使って当時の朝鮮通信使や牛窓の様子など詳しくお話しいただいたので、とてもわかりやすく、また興味深い内容の講演会でした。メモを取りながら真剣に聞く受講者の方が多く、講演後もたくさんの質問がありました。会場は、熱心な受講者の方で熱気にあふれていました。
 なお、最後に、岡山県立図書館郷土資料班の村田より『(マイクロフィルム版)対馬宗家文書』の利用方法の説明と、岡山大学附属図書館事務部長の富田健市氏より『朝鮮通信使饗応関係資料』の説明を行いました。


講座の様子

講座の様子1 講座の様子2